「復旧不可」宣告を覆す
iPhoneデータ0枚→3万枚を救った技術

1. 突然の悲劇 — 大学入学式の日に起きた最悪のタイミング

「まさか、これって壊れたの？」

田中さんがiPhone 12 Pro Maxの異変に気づいたのは、お子さんの大学入学式でした。Apple歴20年超のベテランユーザーにとって、iPhoneは仕事とプライベートの全てを管理する生命線。仕事の連絡、仕事用のデータ、家族写真——すべてが 1台に詰まっていました。

症状の詳細

その日、iPhone に現れた症状は深刻でした。

• 再起動間隔：約3分ごと
• 保存データ量：写真2〜3 万枚、動画1万件、計250GB
• バックアップ状況：2年半、未実施

田中さんは長年のAppleユーザーとして、過去にiCloudで発生した写真流出事件を覚えていました。そのため、他のデータはiCloudでバックアップしていたものの、写真だけは手動でMacに同期してローカル保存する方法を続けていたのです。

「iPhone が大容量になって安心しちゃって、2年半もバックアップをサボってしまった。これが最大の失敗でした」

Apple Careの「助言」が招いた悲劇

3分ごとの再起動で焦った田中さんは、Apple の正規修理店に相談しました。診断結果は「基板レベルのエラー」。しかし、その後のApple Careへの電話相談が、事態をさらに悪化させることになります。

Apple Care の担当者は言いました。
「再起動ループは報告が多い症状です。iOS を最新にアップデートすれば解決することが多いですよ」

田中さんはAppleの助言を信じて実行しました。しかし、その結果は絶望的でした。画面は真っ白になり、「データ復旧しています」という表示が現れては消え、また再起動を繰り返す状態に。完全に使用不能になってしまったのです。

デジタル依存生活の脆さを痛感

3分ごとの再起動で焦った田中さんは、Apple の正規修理店に相談しました。診断結果は「基板レベルのエラー」。しかし、その後のApple Careへの電話相談が、事態をさらに悪化させることになります。

「本当に人生の全てをAppleに預けてるなって実感しました。まさにApple民主主義人民共和国の国民みたいな状況でした」

この体験が、後に田中さんのデジタル依存に対する考え方を大きく変えることになります。しかし、この時点では、まず何としても大切な思い出を取り戻すことが最優先でした。

そして田中さんは、データ復旧業者という未知の世界に足を踏み入れることになるのです。

2.業界最大手の"0%復旧"—iPhoneデータ復旧の落とし穴

焦りと不安の中、田中さんはインターネットで「iPhone データ復旧」と検索しました。

「その時は本当に焦ってたんです。どうしようって感じで、とりあえず一番有名で実績がありそうなところを選びました」

業界最大手との謳い文句に安心

検索結果の上位に表示されたのは、「業界最大手」「政府機関の仕事も受託」などの華々しい実績を掲げる企業でした。田中さんは数社をメモ帳に控え、その中でも最も信頼できそうな大手企業を選択しました。

ウェブサイトには以下のような魅力的な文言が並んでいました。

• 「データ復旧成功実績○○万件」
• 「官公庁・上場企業との取引実績多数」
• 「最先端設備による高度な技術力」

36万円の見積もりも「安心料」

提示された見積金額は36万円。決して安い金額ではありませんでしたが、田中さんにとって2年半の思い出は何物にも代えがたいものでした。

「36万円でも、直るんだったらここに任せておけば安全だなって。これだけの設備と実績があれば間違いないと思ったんです」

契約書にサインを済ませ、大切なiPhoneを預けました。田中さんの期待は最高潮に達していました。

突然の絶望宣告

しかし、数日後に届いた連絡は衝撃的なものでした。
「復旧できませんでした。残念ながら1枚も復旧できませんでした」
田中さんは耳を疑いました。あれだけの設備と技術力を謳う会社が、なぜ1枚の写真も救えないのか・・・。

「1枚も復旧できないんですか？本当に1枚も？」

必死に食い下がる田中さんでしたが、答えは変わりませんでした。そして、さらに追い打ちをかけるような言葉が続きました。
「復旧はできませんでしたが、契約に基づき作業費として25万円をお支払いいただきます」
田中さんにとって、この結果は想定外でした。契約書には記載があったものの、復旧できない場合でも費用が発生することを十分に理解していませんでした。

「何度か電話で問い合わせました。『1枚も復旧できないのに25万円払うんですか？』って。でも『そういう契約ですので』って言われて」

契約書を見返すと、確かに「復旧の可否に関わらず作業費は発生する」旨の記載がありました。焦っていた田中さんは、この重要な条項を十分に理解しないまま契約してしまっていたのです。

分解されたiPhoneと共に残った希望

25万円を支払い、分解された状態のiPhoneが手元に戻ってきました。しかし、田中さんは完全に諦めることはできませんでした。

「未来、新しい技術ができて復旧できるようになるかもしれない。もしくは他のところでできるかもしれないっていう思いを託して、その25万円を払ったんです」

この時の田中さんの心境について、インタビューではこう語っています。
「本当に絶望の淵にいましたね。でも、子どもの成長記録がすべて詰まってるから、絶対に諦めたくなかった。その日のうちにまた検索を始めました」

3. 最後の希望 — 「ラフすぎて大丈夫？」という不安

25万円を失った絶望の中、田中さんは再び検索を開始しました。今度は違うキーワード、違う視点で業者を探してみることにしたのです。

「もう一度、今度はちゃんと調べ直そうと思って。1回目の検索では見つけられなかった会社を探してみました」

検索で見つけた意外な会社

2回目の検索で田中さんが見つけたのは、1回目とは全く異なる印象の会社でした。豪華なウェブサイトでもなく、派手な宣伝文句が並んでいるわけでもない。むしろ、シンプルな印象でした。それがAOSデータ復旧サービスセンターとの最初の出会いでした。 田中さんは、いくつかの候補をメモ帳に控えた後、電話をかけました。その時の印象を、インタビューでこう語っています。

「電話の対応が、前のところと比べて結構ラフだったんです。『取れなかったら料金ゼロっスよ。送ってみはります？』みたいな感じで」

この「ラフさ」は、田中さんにとって二面性のある印象を与えました。
不安要素として

• 前の会社のような丁寧で格式張った対応ではない
• 本当に技術力があるのか疑問に感じた

安心要素として

• 庶民的で親しみやすい雰囲気
• 成功報酬制による安心感
• 前の会社のような「お客様扱い」による高圧感がない

成功報酬制という大きな安心材料

前の会社で25万円を失った田中さんにとって、最も重要だったのは料金体系でした。

• 初期診断: 無料
• 復旧できた場合: 障害状況に応じた料金
• 復旧できなかった場合: 料金は一切なし

「前のところで25万円取られてるから、『復旧できなければ0円』っていうのは本当に大きな安心材料でした。もうダメ元って感じでしたね」

「ダメ元」の心境でiPhoneを発送

分解済みのiPhoneを発送する時の田中さんの心境は複雑でした。
「正直、半信半疑でした。ラフな印象だったし、前のあれだけ立派な会社でもダメだったのに、本当にできるのかなって」
しかし、同時にこんな思いもありました。
「でも、成功報酬制だから失うものはない。それに、もし無理だった時のために、なるべく次の復旧業者がやりやすいようにしてほしいって、すごく伝えました」

この時点での田中さんの期待値は、決して高くありませんでした。むしろ「部分的にでも復旧できればラッキー」程度の気持ちだったのです。

待機期間中の心境変化

iPhoneを送った後、田中さんは長い待機期間に入りました。この期間について、インタビューではこう語っています。

「結構時間がかかって、途中で諦めかけていました。人生をやり直そうみたいな気分になってたんです。友達に写真をちょうだいって言おうかなって、本気で考えてました」

しかし、完全に諦めることはできませんでした。子どもの成長記録、家族との思い出、2年半の人生の軌跡──それらすべてが詰まったデータを手放すことは、田中さんにはできませんでした。

技術力への期待と不安

我々の印象について、田中さんはこう総括しています。

「豪華さはないけど、逆に『技術で勝負』っていう感じがしました。でも、正直なところ、期待半分、不安半分でしたね」

この「ラフだけど技術はガチ」という印象は、後に田中さんが体験する「ギャップ萌え」の前触れでもありました。そして約45日後、田中さんのもとに人生を変える一通のメールが届くことになるのです。

4. 地獄から天国へ ─ 100％復旧の奇跡

45日間の長い待機期間を経て、田中さんのGmailに届いた一行のメール。その内容は、田中さんの人生を一変させるものでした。
「全データ復旧可能です」

信じられない復旧結果

最初にこのメールを見た時の田中さんの気持ちを、インタビューではこう語っています。

「正直、『部分的に復旧できた』程度だと思ってたんです。よく聞く話で、全部じゃなくて一部だけ戻ってくるっていう。でも実際は、2015年から全部入ってました」

復旧されたデータの詳細は以下の通りでした。

期待値を大きく上回る感動

田中さんにとって、この結果は期待値を大きく上回るものでした。前の会社で25万円を支払っても0枚だったのに対し、今度は100％の復旧。しかも、費用は前の会社の作業費の半額以下でした。

「もう、めちゃくちゃ感動しましたね。本当に、地獄から天国っていうか。期待値がもう大きく上回ると、お金のことなんてどうでもよくなって、すごい感動しました」

復旧データの確認作業

納品されたデータを確認した田中さんは、その完璧さに驚きました。

• 時系列の完璧な保持: 2015年から2024年まで、撮影日時順に整理
• 画質の劣化なし: オリジナルと同じ高画質を維持
• メタデータも完全保持: 撮影場所、カメラ設定なども復元

「子どもの成長がぜんぶ戻った。本当にプライスレスです」

田中さんが表現した「ギャップ萌え」という言葉が、この体験を的確に表しています。
「最初のラフな印象から、こんなにデータが出たっていう。ヤンキーが子犬をかわいがってるみたいな感じの、そういうギャップでした」

このギャップこそが、田中さんの感動を最大化させた要因でした。

期待していたこと

• 部分的な復旧（数千枚程度）
• それなりの費用
• 一般的なサービス品質

実際の結果

• 100％完全復旧（3万枚以上）
• 大手の半額以下の費用
• 期待を大幅に上回る技術力

人生観を変えた復旧体験

この体験は、田中さんの人生観にも大きな影響を与えました。

「絶対に諦めなくてよかったと思います。友達に言ったら、『そんなにお金払う気ないから、最初の25万円で諦めてる』って言われました。でも僕は諦めなくてよかった」

同時に、この体験を多くの人に伝えたいという気持ちも生まれました。
「みんなにもっと知ってほしいって思いましたね。困った人がいたら、広告だけでなく実際の技術力や料金体系をしっかり確認してほしい」

技術力こそが全て

派手な広告も、権威ある実績も──結果につながらなければ意味がない。田中さんの体験は、データ復旧業界における本質的な価値を浮き彫りにしました。

「見かけの良さや、実績で選んではいけないと思っています。本当に大切なのは技術力だけです」

当社では、成功報酬制を採用しています。これは技術力に自信があるからこそ可能な料金体系です。復旧できなければ一切料金をいただかない代わりに、成功した場合のみ適正な料金をお支払いいただく。この仕組みが、お客様と当社双方にとってフェアな関係を築いています。

田中さんのケースでも、基板自体に重篤な障害が発生していましたが、当社の専門技術により完全復旧を実現できました。実際の技術力と真摯な取り組みこそが結果を左右したのです。

100％復旧という奇跡は、決して偶然ではありませんでした。それは確かな技術力と、顧客に寄り添う姿勢が生み出した必然の結果だったのです。しかし、この感動的な復旧体験は、田中さんにデジタル依存の危険性についても深く考えさせることになりました。

5. デジタル依存への警鐘

データが完全復旧した安堵感とともに、田中さんは自分自身のデジタル依存の深刻さを痛感することになりました。

「本当に、どれだけ全てをデジタルに依存しているのかって、むちゃくちゃ感じました。仕事もプライベートも全部でしょ」

「Apple民主主義人民共和国」の国民
田中さんが使った印象的な表現が、現代人のデジタル依存を的確に表しています。

「本当にApple民主主義人民共和国みたいなところに住んでるなって思って。もう脱北できない状況に追い込まれてる気がします」

今回の体験で、田中さんはデジタルデータの脆弱性を身をもって知りました。
「iPhone壊れた時に、仕事のSlackを受けられないって、まずめちゃくちゃ焦りました。プライベートも全部でしょ。人生の全てをAppleに預けてるなって実感しました」
特に印象的だったのは、友人の体験談でした。

「友人で、お子さんが10歳なんですけど、赤ちゃんの時の写真が消えたらしいんですよ。部分的に復旧したけど、一番大切な時期の写真がない。それって本当に取り返しがつかないですよね」

この体験を通じて、田中さんはアナログメディアの重要性を再認識しました。

「昔の家族のアルバムって、どの家にもあって必ずどこかのタイミングで見返してた。でも、iPhoneで撮り出してからの写真って、見返さないんですよね。親の世代は印刷するのが当たり前だから、息子が生まれた時の写真もちゃんとプリントアウトして持ってるんです。偉いなと思ったし、アナログの人の方がこういう事態に強いなと思いました」

バックアップ戦略の見直し

今回の体験を受けて、田中さんは包括的なバックアップ戦略を構築しました。

三重バックアップ体制

1. iCloud バックアップ: 他のデータは既に利用していたが、写真・動画についても利用開始
2. Time Machine: Mac経由での定期バックアップ
3. 外付けHDD: 物理的な独立ストレージ

「写真・動画についても、とりあえずiCloudでのバックアップをやろうかな、やっとこうかなと思いました。結局デジタルなんですけどね」

デジタル時代の最中で生きる我々にとって田中さんの体験から得られる教訓は、多くの現代人に共通するものです。

「本当に大切な写真は、月ごとにアルバムにするとか、やった方がいいんちゃうかなって、僕は人類に警告したい。デジタルに寄りすぎてた。紙と物理メディア、これが最後の砦です」

この警鐘は、便利さを追求する現代社会において、私たちが忘れがちな重要な視点を提供してくれます。

6. 同じ絶望にいるあなたへ

田中さんの体験は、現在同じような困難に直面している多くの人にとって、貴重な道しるべとなります。田中さん自身も、この体験を通じて学んだ教訓を、困っている人々に伝えたいと強く願っています。

「みんなにもっと知ってほしいって思いましたね。困った人がいたら、広告とかに騙されちゃダメだよって」

初めてデータトラブルに遭った方へ

焦らずに冷静な判断を
データが消失した時、多くの人は強いパニック状態に陥ります。田中さんも例外ではありませんでした。

「その時は本当に焦ってたんです。どうしようって感じで、とりあえず一番有名で実績がありそうなところを選んだんです」

しかし、焦りは判断を曇らせます。以下のステップで冷静に対応することが重要です。

1. 見た目より技術実績を重視

• 実際の復旧技術力を重視する
• 口コミや評判を多角的に調査

• 初期診断が無料かどうか
• 成功報酬制を採用しているか
• 復旧できなかった場合の費用負担について明記されているか

• 「復旧の可否に関わらず作業費発生」の条項に注意
• 不明な点は必ず質問する
• 焦っていても契約書は必ず熟読

「見かけの良さや、大げさな表現だけで選んではいけないと思っています。まず契約内容をよく読んで、復旧できなかった場合にもお金が要るのかとか、しっかり確認してください」

他社で失敗された方へ

田中さんの体験で最も重要なメッセージは、「一度の失敗で諦めない」ことです。

「一回失敗したという方に対しては、諦めないでほしいです。必ず本体を返してもらってください」

1. 本体の確実な回収

• 分解された状態でも必ず返却を要求
• 次の業者が作業しやすい状態での返却を依頼
• 追加の損傷を避けるよう注意喚起

• 技術は日々進歩している
• 別の会社では異なる技術アプローチを持つ可能性
• 成功報酬制の会社なら費用リスクは最小限

• 暗号化技術の解析方法は進化し続けている
• 現在不可能でも将来可能になる可能性
• データを保持し続けることの重要性

データに込められた思い出や記録は、金銭では測れない価値があります。一度の失敗で諦めず、適切な業者選択をすることで、田中さんのような奇跡的な復旧を体験できる可能性があるのです。

重要なのは、見た目の豪華さではなく、確かな技術力と顧客に寄り添う姿勢を持つ業者を見極めることです。

7. 技術力と誠実さが生んだ奇跡

田中さんは、今回の体験を多くの人に伝えたいと強く願っています。

「本当は口コミで広がるのが一番いいんですよね。広告とかをバーン打つより、実際の体験を伝える方が効果的だと思います」

この記事も、そうした想いの一環として作成されました。一人でも多くの方が、田中さんのような絶望から希望への転換を体験し、大切なデータを取り戻せることを願っています。

最後に ─ 諦めない心が奇跡を生む

田中さんの物語は、技術の進歩とともに、人の心の力についても教えてくれます。

• 25万円を失っても諦めなかった心
• 分解されたiPhoneにも希望を託した気持ち
• 2年半分の思い出への想い

「絶対に諦めんといて。次があるから」

田中さんのこの言葉が、同じ境遇にある誰かの心に届き、新たな希望の光となることを願っています。必要なのは諦めない技術力と、顧客に寄り添う姿勢。このストーリーが、同じ絶望にいる誰かの"希望"になりますように。