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2024年7月24日

外付けハードディスク(HDD)を認識しない?原因と7つの対応方法を解説

外付けHDDは繊細な精密機械です。振動や経年劣化、システムの破損など、さまざまな理由で突然認識しなくなることがあります。この記事では、外付けHDDが認識しなくなったときのNG対応や、原因、正しい対応方法などを解説します。ぜひ役立ててください。

外付けハードディスクが認識しない原因

外付けハードディスク(HDD)を認識しないときのNG対応

外付けHDDが認識しないときは、その原因ごとに対処方法が異なります。対処方法を間違えると復旧できないケースがあるため、行ってはならない対応も把握しておくとよいでしょう。主なNG対応について解説します。

通電を続ける・再起動を繰り返す

パソコンの通電をし続けたり再起動を繰り返したりすると、HDDの状態が悪化するリスクがあります。復旧できるはずのデータも破損する恐れがあるため、気をつけましょう。外付けHDDは、電源を入れると機器に大きな負荷がかかります。再起動を繰り返すことで、修復できる確率が下がります。

フォーマットする

パソコンに接続すると、「フォーマットしますか」というエラー画面が表示される場合があります。フォーマットを実行してしまうと、データがすべて消えてしまうため、注意が必要です。ただし、新品の外付けHDDのなかには、データが入っていない製品もあります。その場合に限っては、フォーマットを実行しても問題ありません。

判断に迷うときは、HDDのフォルダをクリックすると、フォーマットが必要かどうかがわかります。大切なデータが入っている人は、フォーマットを控えることが無難です。

データ復旧ソフトを使う

軽度な論理障害であれば、データ復旧ソフトで解決が見込めるものの、状態が悪化する恐れもあります。また、データが書き換わり、専門業者でもデータ復旧が困難になるリスクも否めません。

また、物理障害に対しては、データ復旧ソフトの使用は避けるべきです。論理障害か物理障害か、HDDが認識しない原因が確定しない限り、データ復旧ソフトの使用は避けましょう。

外付けハードディスク(HDD)を認識しないときに考えられる4つの原因

外付けHDDを認識しない状態を悪化させないためには、原因を把握することが大切です。主な4つの原因を解説します。

外付けハードディスク(HDD)における物理障害

外付けHDDの物理的な障害とは、内部の部品が損傷して正常に動作しない状態のことを指します。具体的な原因は以下のとおりです。

  • ・強い衝撃が加わる
  • ・水没する
  • ・高温の状況下で使用する
  • ・使用中に停電や落雷が発生する
  • ・経年劣化により部品が摩耗する

また、以下のような症状が発生します。

  • ・カチカチ、ゴロゴロなどの異音がする
  • ・焦げ臭くなる
  • ・データの読み書き時にCRCエラーが起こる
  • ・フォーマットのエラーが表示される
  • ・HDDが認識されない
  • ・保存データが消失する
  • ・パソコンがフリーズしたりブルースクリーンになったりする

外付けハードディスク(HDD)における論理障害

外付けHDDの論理障害とは、HDD本体は認識されるものの、保存データに問題がある状態のことです。具体的な原因は以下のとおりです。

  • ・ファイルやゴミ箱などの誤削除
  • ・読み書き中に強制終了
  • ・停電やウイルス感染
  • ・落下や水没、経年劣化などによる磁気ヘッド破損

また、以下のような症状が発生します。

  • ・データが消去される
  • ・ファイルが開かない
  • ・文字化けしている
  • ・フォーマットのエラーが表示される
  • ・ファイルやフォルダの閲覧やアクセスができなくなる
  • ・外付けHDDをパソコン上で認識できない
  • ・HDDがエクスプローラー上に表示されない
  • ・ランプは光るが色が暗く認識しない

電力不足・接続不良

電力不足や接触不良が原因の場合もあります。USBケーブルの性能が低かったり、USBハブを使用していたりするときは、電力不足といえるでしょう。

また、ACアダプタの経年劣化のケースもあり、接続部のホコリや接続が不十分といった接続不良も原因の1つです。USBケーブルの抜き差しで起こる接続不良や、基板劣化の可能性もあるため注意が必要です。

パソコン側のトラブル

外付けHDDを別のパソコンに接続して、問題なく読み込める場合は、接続していたパソコン側のトラブルが考えられます。外付けHDDが認識しないときは、別のパソコンで試してみてもよいでしょう。

外付けハードディスク(HDD)を認識しないときの7つの対応方法

外付けHDDが認識されないときは、焦らずに対応することが求められます。基本的な7つの対処法を解説します。

外付けハードディスク(HDD)のランプを確認する

外付けHDDにランプがある場合は、点滅しているかを確認しましょう。ランプが消えていれば、電源が供給されていない可能性があります。

外付けハードディスク(HDD)の電源・USBケーブルの接続を確認する

意外と見落としがちなことが、外付けHDDの電源やUSBケーブルの接続不良です。電源がオフになっていないか、ケーブルが緩んでいないかなど、初歩的なトラブルが発生していないかを確認します。製品の付属品ではない電源ケーブルや、USBケーブルを使用している場合は、純正の製品に替えるとよいでしょう。

また、USBハブ経由で接続している場合では、電源供給が十分にされていない可能性があります。パソコンに直接接続してみると、解決する可能性があります。

壁のコンセントの方を確認する

タコ足配線になっているACタップを使用している場合にも、電力不足になります。壁のコンセントに直接差し込んでみましょう。ACタップは、〇〇ワットまでといった記載があるため確認が必要です。たとえば、「1,500W(15A)」と表記されている製品は、パソコンやテレビ、暖房器具などを1つのタップから給電してしまうと、HDDへの給電ができないことがあります。

デバイスドライバが認識されているか確認する

電源やケーブルに問題がなければ、デバイスドライバが認識されているかどうかを、デバイスマネージャーで確認します。デバイスが認識されていると確認できたものの、フォルダやファイルにアクセスできない場合は、データ破損の可能性があります。以下にて、デバイスマネージャーの確認方法を解説します。

デバイスマネージャーの確認方法

外付けHDDが起動しているものの認識されないときは、パソコン側の問題である可能性があるため、デバイスマネージャーを確認します。確認方法は以下のとおりです。

Windows10/111.Windowsアイコンを右クリックし「デバイスマネージャー」を選択する
2. ディスクドライブ」または「ユニバーサルシリアルバスコントローラ」を開く
3.外付けHDDが表示されるかを確認する
Mac(ディスクユーティリティ)1.「Finder」を選択し、「ユーティリティ」をクリックする
2. ディスクユーティリティ」を選択する
3.外付けHDDが表示されているか確認する

Windows10/11の場合は、機器名がなかったり、機器名の横に「!」というマークが表示されたりすることがあります。ドライバーの再インストールや、更新プログラムのアンインストールなどの対応が求められます。

Macの場合は、「マウントされていません」と表示された場合は、HDDが認識されていません。「マウント」をクリックし、HDDが認識されるかの確認が必要です。

ドライブレターを確認する

ドライブレターとは、USB外付けHDDを接続したときに、アルファベットの符号が割り当てられることです。複数の外付けHDDを接続すると、同じドライブレターが重複して認識されない場合があるため、注意が必要です。この問題が発生した場合は、ディスクの管理を使用してドライブレターを変更する必要があります。以下にてドライブレターの変更方法を解説します。

ドライブレターの変更方法

ドライブレターの重複や認識されない状態を解消するためには、ディスク管理から変更を行います。たとえば、Windowsの場合の変更方法は以下のとおりです。

  1. 1.ディスク管理を開く
  2. 2.ドライブレターを変更する外付けHDDを右クリックする
  3. 3.「次のドライブ文字を割り当てる」を選択する
  4. 4.割り当てたいドライブ文字を選択する
  5. 5.「OK」をクリックする

パソコンの管理画面に戻り、ドライブ文字が変更されたことを確認して完了です。

アクセス権限について確認する

業務用のパソコンの場合は、情報セキュリティの観点から外付け機器へのアクセス権限が、制限されている可能性があります。企業から貸与されたパソコンであれば、権限の確認をシステム管理者に問い合わせましょう。

外付けHDDが認識できないときは、アクセス権を変更することで解決します。「アクセス権が拒否されました」とエラーが表示される場合は、「プロパティ」から所有者やアクセス許可について確認が可能です。以下にて、アクセス権の確認方法を解説します。

アクセス権限の確認方法

自宅で使用している人は、マニュアルを読みながら確認しましょう。企業では、システム管理者に問い合わせて、方法を確認するとスムーズです。たとえば、Windowsの場合のアクセス権限の確認方法は、以下のとおりです。

  1. 1.対象のファイルやフォルダを右クリックする
  2. 2.「プロパティ」を選択する
  3. 3.「セキュリティ」のタブを選択する
  4. 4.グループ名またはユーザー名を選択する
  5. 5.「編集」をクリックする

拒否項目にチェックが入っていれば、外してから「OK」をクリックして完了です。

パソコンを再起動する

一時的な不具合の場合は、再起動で認識できることもあります。ただし、再起動を繰り返すと、状態が悪化して復旧が困難になるため避けた方がよいでしょう。外付けHDDの障害だと判断したときは、正しい方法で電源を切り、通電を行わないようにすると安心です。

業者に依頼した方がよい外付けハードディスク(HDD)のトラブル

外付けHDDが認識しない原因は、物理障害や論理障害などが考えられます。データの破損や症状の悪化を防ぐためには、業者に依頼することも1つの方法です。業者に依頼した方がよいトラブルについて解説します。

「フォーマットする必要があります」と表示された

「フォーマットする必要があります」と表示されたら、専門業者に相談しましょう。大切なデータが保存されている場合は、フォーマットしないことが重要です。

フォーマットは、データを構築するファイルシステムが、読み込めなくなったときに行います。ファイルシステムを整理し、データ管理をできるように改善するための操作です。

デバイスドライバが認識されていない

デバイスドライバが認識されているのかの確認も大切です。外付けHDDのアイコンが表示されなかったり、デバイスマネージャーで認識ができなかったりする場合は、データが破損している可能性が高いといえます。自分での対応は難しいため、専門のデータ復旧業者に相談することがおすすめです。

外付けハードディスク(HDD)を落としてしまった

外付けHDDを落としたり、衝撃を与えてしまったりすると、プラッターやヘッドなどの部品が損傷する可能性があります。HDDが認識しなくなった場合は、重度の物理障害といえます。

異音・異臭がする

外付けHDDから、カチカチやカタカタなどの異音が聞こえたり、焦げたような異臭がしたりすることがあります。重度の物理障害が発生している可能性があるため、速やかに使用を止めましょう。自分で操作を進めて改善しようとするだけでも、取り返しのつかない状況に陥るので、データ復旧業者への相談を優先します。

巡回冗長検査エラー(CRCエラー)が表示される

外付けHDDに保存するときに、「データエラー(CRC(Cyclic Redundancy Check)エラー)」というメッセージが表示されることがあります。物理障害の可能性が高く、HDDだけではなく、SSDやUSBメモリ、SDカードなどの記録媒体にデータの読み込みができなくなることがあるため、注意が必要です。

外付けハードディスク(HDD)を認識しないときの依頼先

外付けHDDの修理を依頼する際は、依頼先を慎重に選ぶことが重要です。どのような業者に修理の依頼をすればよいのかについて解説します。

データの救出をしたいなら「データ復旧業者」へ

データ復旧業者は、外付けHDDから「必要なデータを取り出す」ことを目的としています。外付けHDDの修理ではないため、あらかじめ理解しておきましょう。専門知識とノウハウ、特殊な技術をもったプロのエンジニアがデータを取り出します。データ破損を防ぐためにも、依頼をする前にデータ復旧業者に相談することが必要です。

データが不要なら「メーカー」へ

データが不要の場合は、メーカーに依頼しましょう。製品の保証期間内であれば、無料で修理や交換が可能なケースがあります。メーカーでは、外付けHDDを使用できるようにすることが目的のため、データ復旧は望めません。データが不要の場合のみ有効です。

外付けハードディスク(HDD)のデータ復旧業者を選ぶポイント

外付けHDDのデータ復旧は、技術力の高い業者に依頼することが重要です。データ復旧業者を選ぶポイントを解説します。

見積もり・初期調査が無料の業者を選ぶ

データ復旧業者への依頼は、依頼先や障害の種類、程度などによって費用に大きな幅がみられます。依頼前に、見積もりや初期調査が無料の業者を選び、検討することが必要です。相談から見積もりまでを無料で行っている業者もあるため、気軽に相談ができます。

「完全成果報酬型」の業者を選ぶ

完全成果報酬型とは、復旧が成功した場合のみ費用が発生する料金体系のことです。データの復旧ができなかったけれど、高額な費用がかかる事態を防げます。依頼側にリスクはありません。完全成果報酬型の業者は、復旧技術に自信があるともいえます。

復旧実績が豊富な業者を選ぶ

豊富な復旧実績のある業者は、高度な技術やノウハウがある業者と判断ができます。特に、上場企業や官公庁などからの依頼実績があるかどうかは、業者の信頼度を測る指標にもなります。一部の業者は、実績がないにもかかわらず、高評価の書き込みを依頼するケースもあるため、よく見極めてから選びましょう。

セキュリティ対策が徹底している復旧業者を選ぶ

顧客情報や取引先の情報など、万が一漏えいした場合のリスクが甚大なデータもあります。一時的に業者に預けるため、プライバシー認証の取得やセキュリティ対策などが、徹底している業者を選ぶことが重要です。情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格である、ISO27001(ISMS)やPマークなどを取得している業者は、信頼性が高いといえます。

外付けハードディスク(HDD)の復旧ならAOSデータ復旧サービスセンターへ

AOSデータ復旧サービスセンターでは、ファイル削除やディスクエラーなどで取り出せないデータの復旧が可能です。外付けHDD復旧において多数の実績を誇り、他社では復旧不可能だったケースでも、数多くのデータ復旧に成功しています。

創業時から警察や企業、官公庁などのデータ復旧サポートを行い、NEC、Lenovo、Buffaloといった有名企業と業務提携をしています。見積もりは無料で、成功報酬型を採用しているため安心です。

まとめ

外付けHDDは、突然トラブルを起こしやすい記録媒体の1つです。HDDの症状によっては、自分で修理も可能ですが、大切なデータを損失してしまう可能性があります。エラーメッセージが表示されたり、明らかな異常が生じていたりする場合は、専門業者への依頼も視野に入れましょう。

外付けHDDが認識しないというケースでお困りの人は、AOSデータ復旧サービスセンターをご検討ください。確かなスクラッチやメモリ復旧技術を誇り、大手メーカーとの業務提携も行っております。コンサルタントが電話やメールにて丁寧にフォローしています。ぜひご相談ください。

kosuga

執筆者
小菅 大樹(Kosuga Daiki)

■執筆者情報

・会社名:AOSデータ株式会社
・部署名:データ復旧事業部
・略歴:2015年に入社。物理障害復旧部門の立ち上げを行い、HDD・SSD・Flash Mediaの内製化を行った。自身でも1万台以上の物理障害の復旧を成功させている。
・保有特許:特開2017-188178(https://ipforce.jp/patent-jp-B9-6450702
・過去の講演:車載組込みシステムフォーラム(ASIF)様にて、「ストレージの物理障害対応と車載機器へのデジタルフォレンジックの活用例」をテーマに講演。(https://www.as-if.jp/skillup-seminar-2021-3.html
・所属団体:NPO データ復旧技術研究会

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