サーバー・RAID・NAS復旧

RECOVERY ITEM

サーバー・NASのデータ復旧

サーバーやNASに保存された業務データが突然アクセス不能になったり、誤操作で削除されたり、機器障害により読み込めなくなった場合でも、当社のデータ復旧サービスが対応いたします。

サーバーではベンダー独自のRAID構成や特殊なファイルシステムが採用されているケースもあり、一般的なソフトウェアや知識だけでは対応できないことが多く、豊富な実績を持つ専門会社に依頼することが重要です。

当社では、RAID構成を含むサーバー / NASの高度な障害に対応可能な専門技術者が在籍し、独自ツールを駆使した正確な解析と復旧を実現しています。
国内外の主要メーカー(Dell、HP、Synology、QNAP、IBMなど)にも対応実績がありますので、安心してご相談ください。

NAS・サーバーイメージ NAS・サーバー復旧作業イメージ

復旧実績

  • NAS 復旧実績:6000件
  • サーバー 復旧実績:140件
  • ※2025年6月現在

メーカー別の復旧実績

  • Dell:23件
  • HP:23件
  • NEC:17件
  • 富士通:17件
  • QNAP:8件
  • IBM:7件
  • I-O DATA:7件
  • Buffalo:7件
  • Buffalo:3200件
  • I-O DATA:2500件
  • QNAP:80件
  • Logitec:17件
  • アレクソン:12件

ご依頼の多い症状

アクセスできない・共有できない

  • エクスプローラーでネットワークドライブが表示されない
  • サーバーにpingは通るが共有フォルダに入れない

RAID・ストレージの異常表示

  • RAIDのリビルドが始まらない/完了しない
  • RAIDエラー/RAID崩壊のアラート
  • 複数台のHDDが「異常」「オフライン」になっている

動作が不安定・遅い

  • データの読み書きが極端に遅い
  • コピーが途中で止まる/フリーズする
  • サーバーやNASの応答が遅く、ログイン画面に入れない
  • 管理画面やリモートデスクトップが固まる・接続切断が繰り返される

誤操作・設定ミス

  • RAID再構築中に他のドライブを誤って交換/初期化してしまった
  • 誤って共有フォルダを削除した
  • 誤ってHDDを初期化/新しいRAIDを構築してしまった

電源・起動の問題

  • 電源が入らない、電源ボタンを押しても反応なし
  • 起動音がしない/途中で止まる
  • BIOSやファームウェア画面のまま先に進まない
  • サーバーの管理画面が起動しない/ブラウザからアクセスできない

異音・ハードウェアの異常

  • ファンが異常に高速回転している/異常音を出している
  • ランプが赤・オレンジで点灯/点滅(HDDエラー、RAID異常など)
  • HDDのランプが点灯しない/抜き差ししても認識しない

論理障害・ファイル破損

  • フォルダは見えるが中が空/ファイルが消えている
  • ファイル構成が異常(階層が崩れている、他のフォルダに移動されている)

システム/OSの障害

  • 仮想化基盤(VMware, Hyper-V)のOSが起動しない/仮想マシンが起動しない

サーバー・NASの対応可能な障害

論理障害アイコンイメージ

論理障害

  • 誤ってフォーマットされた共有ボリューム(ext4, btrfs, XFS, ReFSなど)
  • ファイルや共有フォルダの削除、移動
  • RAIDボリュームが認識できるが中のデータにアクセスできない
  • ファイルシステム破損(「初期化が必要です」「不明なファイルシステム」など)
  • ファイル名の文字化けやファイルの断片化
  • SMB/NFSアクセスでは見えるがコピーできない・開けない
  • バックアップ/レプリケーションの失敗による論理的欠損
対応技術(処理内容)アイコンイメージ

対応技術(処置内容)

RAID構成の仮想的な再構築(RAID0/5/6/10/SHRなど)
各NAS OS(DSM、QTSなど)固有フォーマットの認識・解析
ファイルシステム情報(ext4/btrfsなど)の復元
イメージ取得後の安全解析・断片データの再結合
論理ボリューム(LVM、iSCSIターゲット)の再構築・マウント
誤削除ファイルのバイナリレベル抽出
多言語・Unicode対応の名前解析

物理障害(物理媒体の故障)アイコンイメージ

物理障害(物理媒体の故障)

  • HDDのモーター不良、ヘッドクラッシュ、プラッタ傷, btrfs, XFS, ReFSなど)
  • NAS筐体内のHDDが複数同時に故障(RAID崩壊の要因)
  • SSDのコントローラ障害・NAND不良
  • 通電後に異音(カチカチ音など)
  • ファイル名の文字化けやファイルの断片化
  • SMB/外部要因(落雷、水没、過熱)による破損
対応技術(処置内容)アイコンイメージ

対応技術(処置内容)

クリーン環境でのHDD解体・ヘッド/モーター交換
各種RAIDディスクの順序特定・個別処置後の結合復旧
SSDコントローラ・ファームウェアのベンダー別対応
ファームウェア障害の修復(ROM再書込み・マッピング再構築)
イメージコピーによる安全抽出・不良セクタ回避読込
RAID崩壊後の仮想RAID再構成からの抽出

構成障害アイコンイメージ

構成障害(RAID/OS構成・論理ボリューム等の異常)

  • RAID再構築中に誤って別ディスクを交換してしまった
  • RAID構成情報の初期化、消失
  • iSCSIターゲット/LUNの破損
  • V、ESXi)上の仮想ディスク破損
  • 複数筐体でのスパンボリュームの崩壊
対応技術(処理内容)アイコンイメージ

対応技術(処置内容)

各ディスクのRAIDメタ情報からの構成自動解析
LVMやZFSプールの手動マウント・再解析
スパン構成の再構築とファイルシステムの切り出し
仮想マシン(vmdk, vhdx)からの抽出・内部データの救出
NAS OS固有構成(Synology SHR/QNAP静的ボリューム等)の復元

運用・環境障害アイコンイメージ

運用・環境障害(電源、ネットワーク、OSエラー)

  • 停電/強制シャットダウン後にOS起動不可
  • QTS等)にアクセスできない
  • 電源投入してもファンだけ回る/LED点滅のみ
  • ファームウェアアップデート失敗
  • UPS故障によるRAID構成の崩壊
対応技術(処置内容)アイコンイメージ

対応技術(処置内容)

  • OSブートローダ修復(Synologyのrescue環境など)
  • HDDを取り外し、個別解析してRAID構成を復旧
  • メタ情報からのRAID/ボリューム再解析
  • 管理OSのファームウェア再インストール後の構成復元
マルウェア・ランサムウェア障害アイコンイメージ

マルウェア・ランサムウェア障害

  • .locked/.encryptedなどの拡張子によるファイル暗号化
  • 「復号のために金銭を要求」するメッセージファイルの生成
  • SMB経由でアクセスした共有データが全て開けない
  • 暗号化されていない一部のバックアップも破損している
対応技術アイコンイメージ

対応技術(処置内容)

  • 感染時点のイメージ取得と隔離処置
  • 復号ツールの適用(既知ランサムウェアに限定)
  • 暗号化前の一時ファイルや断片からのサルベージ
  • 破損断片からのデータ手動再構成
対応可能なRAIDシステムアイコンイメージ

対応可能なRAIDシステム

■ RAIDレベル

  • RAID 0 / 1 / 5 / 6 / 10(1+0) / 01(0+1) / 50 / 60 など
  • RAID-Z / Z2 / Z3(ZFS)
  • JBOD

■ ソフトウェア/ハイブリッドRAID/ベンダー独自RAID

  • Intel RST / Matrix RAID
  • mdadm(Linux)
  • Windows Storage Spaces
  • DDF互換RAID(Areca等)
  • Synology SHR / SHR2
  • NETGEAR X-RAID / X-RAID2
  • BeyondRAID(Drobo)

※記載のないRAIDもお任せください。

技術者紹介

AOSデータ復旧サービス技術者イメージ

菅原 一徳 Kazunori Sugawara

サーバー/NAS復旧 主任技師
デジタルフォレンジック調査員

経歴

  • 2012年~2014年:国内データ復旧会社にて論理障害およびRAIDの復旧を担当
  • 2015年~現在:AOSデータ復旧サービスセンター(AIデータ社)に所属

実績(2024年8月時点)

  • 論理障害の復旧対応件数:8,000件以上
  • サーバー/NASの復旧対応件数:2,000件以上

専門領域
論理障害全般に加え、RAID構成を含むサーバー/NAS環境における高度なデータ復旧技術に精通。ファイルシステムの破損やRAID情報の消失といった複雑な障害にも対応し、数多くの企業インフラにおける緊急復旧案件を成功に導いてきた。特に重要システムからのデータ復旧においては、迅速かつ的確な対応で高い信頼を獲得している。

デジタルフォレンジック対応
弁護士事務所および法執行機関からの依頼によるデジタルフォレンジック調査も多数担当。証拠データの保全、不正アクセス、情報漏洩、ランサムウェア被害などに関する解析を行い、法的証拠として提出可能な形式での報告書作成・証拠化対応にも対応。技術と法的要件の双方に精通した、実務経験豊富な技術者である。

フリーダイヤルへ

電話アイコンイメージ電話する電話アイコンイメージ

入力はたった1分!Webで

メールアイコンイメージ見積り依頼メールアイコンイメージ

症状診断

サーバー・NASの復旧事例

HP製ラックマウント型サーバーのデータ復旧

型番:HP H9Q44A
構成:1TB SAS HDD × 16台 / RAID 6

障害発生の経緯

サーバーに電源を投入してもOSが起動せず、BIOSのブートデバイス一覧にもHDDが認識されない状態に。

レスキューメディアからの起動によるマウントも試みられたが、マウントポイントが検出されず、システム復旧不能な状況となり、当社にご依頼いただいた。

当社による対応内容

6台のHDDすべてを個別に検査した結果、物理的な障害は認められず。筐体やRAIDコントローラ、もしくはOSブートセクタ周辺の不具合と判断し、HDDを筐体から取り外して弊社設備環境で直接解析を実施。

構成はRAID 5であり、ディスク整合性を確認しつつRAIDパラメータを特定。比較的シンプルな構成であったため、オリジナルのRAID構成を正確に再現することに成功。ファイルシステムの整合性も保持されており、全データを問題なく抽出・納品することができた。

QNAP製ラックマウント型エンタープライズNASのデータ復旧

型番:QNAP TES-3085U
構成:SAMSUNG製 SATA SSD 4TB × 24台 / RAID-Z(ZFS)

障害発生の経緯

現在も稼働中のNASサーバーにおいて、突然アクセス不能となり業務継続が困難な状況に。

管理ツール上で、内蔵SSDのうち1台に障害が発生していることが確認され、緊急対応を要する案件として当社にご相談をいただいた。

当社による対応内容

24台中1本のSSDでSMARTエラーが発生し、読み込み速度が著しく低下。加えて他の8台のSSDにも断続的な読み込み遅延が確認されたため、全ドライブからクローンディスクを作成し、障害の進行を抑えた状態で安全な解析環境を構築。

本機はZFSファイルシステムを採用したRAID-Z構成であり、通常のRAIDと異なる再構築手順が必要だったため、RAID-Z特有のパリティ計算やメタデータ構造に対応した高度な解析を実施。時間を要したものの、ファイル構造・整合性ともに良好な状態でデータの完全復旧に成功した。

NEC製ラックマウント型サーバーのデータ復旧

型番:NEC Express5800/120Rg-1
構成:Seagate製 SATA HDD 500GB × 6台 / RAID 5

障害発生の経緯

サーバーに電源を投入してもOSが起動せず、BIOSのブートデバイス一覧にもHDDが認識されない状態に。

レスキューメディアからの起動によるマウントも試みられたが、マウントポイントが検出されず、システム復旧不能な状況となり、当社にご依頼いただいた。

当社による対応内容

サーバーに電源を投入してもOSが起動せず、BIOSのブートデバイス一覧にもHDDが認識されない状態に。

レスキューメディアからの起動によるマウントも試みられたが、マウントポイントが検出されず、システム復旧不能な状況となり、当社にご依頼いただいた。

復旧設備について

特殊ハードウェア

SASインターフェースに対応したPC-3000 SASを導入しており、SAS接続のHDDにおける物理障害の診断・復旧が可能です。

特に、サーバー用途で使用されるSASドライブに発生した読み取り不良やファームウェア障害などに対し、専用ツールを用いた高度な処置が行えます。

特殊ハードウェアイメージ

サーバー構築設備

ラックマウント型ハードウェアによる検証環境を完備

大規模なサーバー構成の再現や障害解析を目的として、ラックマウント型サーバー機材を複数保有しています。

RAID構成の再構築や仮想環境の再現を行うほか、SCSIやファイバーチャネル(FC)といった特殊インターフェースにも対応可能な解析環境を整備。サーバー専用ストレージ機器や業務用アプライアンス機器からの復旧にも対応できる体制を構築しています。

サーバー構築設備イメージ

クリーンブース

HDDを開封して内部にアクセスする際は、空気中の微細なホコリがプラッタ(磁気円盤)に傷をつけるリスクがあります。

当社では、**クラス100の清浄度(ISO5相当)**を誇るクリーンブースを常設し、安全な環境下でHDDの分解作業を行っています。

※クラス100とは、1立方フィートあたり0.5μm以上の微粒子が100個以下という高レベルの清浄環境です。

クリーンブースイメージ

ドナー

HDDの復旧には、同一モデル・同一ロットの「ドナーHDD」が必要となるケースがあります。

当社では、「保有台数:7,000台以上」「既に生産終了した旧モデルHDDも多数保管」という圧倒的な在庫体制を確立しており、物理障害の際に最適なドナー部品を迅速に用意することができます。 また、各ドナーにはファームウェアのバージョンや基板ID情報も管理しており、マッチング精度の高い部品交換を行えます。

ドナーイメージ